M友幹事のNOです。
3/27はMBAnoWA!主催のRound Tableに参加してきました。
今回のRound Tableはクリスピークリームドーナッツの日本での立ち上げを主導した清水さんを招いてのディスカッションを中心としたセッションでした。参加者はMBAにかかわる人が主体だったため、質問も鋭いものが多かったのですが、微妙にかみ合わない点が一番面白かった点です。
清水さんは一言で言えば、情熱の人。クリスピー立ち上げにかかわったのも、クリスピーのドーナッツを食べて、あまりのおいしさに「これを日本でも食べられるようにしなければ!」というのが一番の理由だったそうで、アメリカ本社に対して、日本での販売権を得るための交渉も基本的にはやる気と情熱で乗り切ったそうです。
それに対し、参加者からの質問は、「ドーナッツは最近のローカルボダイエットの流れに反して、競争力がないように思われるが、他の選択肢(より受けそうな商品を売る)を選ばなかったのか?」など、戦略論やマーケティングの分析に基づくものが多く出されました。しかし、清水さんはそもそもうまいドーナツを食べさせたい、というのが目的なので、微妙にかみ合いませんでした。
このやり取りを聞いて感じたのは、ビジネスの成功は手段なのか、目的なのか、ということ。
お話を聞く限り、清水さんは情熱家ではあるものの、実際にはしたたかな戦略家で、うまいドーナツを売るための戦略と成功確率は冷静に読んでいます。そうでなければ、現在の成功はなかったでしょう。清水さんにとって、うまいドーナツを食べられるようにすることが目的であって、それを成り立たせるための手段がビジネスであったと思います。清水さんは、この目的を果たすため、冷静かつクレバーにビジネスに取り組まれていますが、あくまで目的はうまいドーナツを提供して、人々に喜んでもらうことです。単に利益を上げる、外食産業で成功する(大きな利益を上げる)ということが目的であれば、ドーナツを選ぶ必要はなかったかもしれませんが、清水さんにとっての目的はうまいドーナツを多くの人に食べてもらうことで、経済的に成り立たせることは手段あるいは制約条件に過ぎないようです。
セッションに参加して、ビジネス本来のあるべき姿を感じるとともに、清水さんの情熱に心地よいエネルギーをいただきました。
清水さんの人となりについてはこちらから。
「Spirits News」
http://www.melma.com/backnumber_12805_1148564/
http://www.melma.com/backnumber_12805_1148566/
MBAnoWA!のRound Tableは今後も企画されています。
興味ある方はこちらから。
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